あの日寄せられた質問
僕を知っている人も知らない人もこんばんは、京都でシンガーソングライターをやっている青木幸太、二つ名をすくい歌人というものです。
以前、質問箱ってやつが流行ってましたよね。僕も少しやってたんですが、今回はそのとき寄せられた質問で、特にキツく刺さった、2つの質問から改めて「僕にとっての歌うこと」を考え直してみたいと思います。
去年の12月頃、僕が質問箱を初めたばかりの頃に寄せられたものです。僕がどのように答えたのかは僕のTwitterを参照してください。
今でも見返してみると、慣れっことは言え、かなりキツイ言葉ぶつけられてるなと思います。
今でこそ歌うのは辞められませんが、僕だって「歌うのを辞めよう」と思ったことはあります(僕をよく知っている人には驚かれそうですが)。
大学3年生の春から夏頃だったと思います。歌は全然上手くならないし、当時カバーしていた曲の歌詞は何度練習しても(今思えば全然足りない)全然覚えられないしで、はっきり言って歌うのが苦しい気持ちでした。ボーカリストとしてある種の挫折を感じていました。
そんな気持ちを抱えながら夏を迎え、部活でのライブは結局、諸々の事情があって歌うことはありませんでした。
そこから何故また歌うようになったのか、理由は定かではありませんが、今では音楽の世界に足を突っ込むまでに至っています。
結局のところ、僕は「歌うことが好きなんだろうなぁ」って思います。難しい理屈は一旦横に置いておくとして、「歌い続けていたい」と思えるほど好きなんだろうなと思います。この「好き」という気持ちに嘘をつきたくないのでこれだけは言っておこうと思います。あの日怖くて言えなかったことです。
「歌上手くないからやめたほうがよくないですか?」
−じゃあ、僕の代わりに歌ってよ、僕が作る音楽、僕より上手に表現してください、僕から生まれる表現は全部僕のものだけどさ。
「人に不快感を与えるなら人前に出るべきではないと思う。Youtubeくらいなら許すけど。」
−何が不快で何が快なんて誰にも分かんねぇよ、僕はあなたに許されたくて音楽やってるわけじゃない、きっとあなたも本気で言ってるわけじゃないと思うけどさ。
もちろん間違ってないと思います。僕は決して上手なシンガーではないですし、仮にどんなに上手だったとしても誰かは僕の歌を聴いて不快な気持ちになります。
匿名だからこそぶつけられた質問であり、匿名だからこそ僕自身も不快に感じた質問でしたが、僕自身「歌うことが好き」とはっきり自覚できましたし、結果的に良かったのかもしれません。だからこの場でお礼を言いたいと思います。
「ありがとうございました」
では、また、いつか、どこかで、お会いしましょう。